ベアテ・シロタ・ゴードンさんのこと

 アイレックまつりの思い出としては ベアテ・シロタ・ゴードンさんの講演会「ベアテの夢見た男女平等」ー憲法24条にたずさわってー

という企画の実現に奔走したこと…。

 

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ベアテさんと私の家族とともに

 津田塾大学の創立記念に、卒業生(ベアテと語る「女性の幸福と憲法」の聞き手で、NY在住の津田塾大学出身者の村山アツ子さん)が、ベアテさんを呼んで記念講演会を開こうとしていた。そこで9条の会がタイアップして日本中の9条の会を巡回するという話があつた。その情報を友人がつかみ、もし可能ならその間の空いている時間にベアテさんを清瀬に呼べないかと提案する。池田も来て欲しいと頼まれその会に参加して、清瀬に○○万円で来て欲しいと9条の会にお願いする。OKだったので、いろいろなミーティングに参加していたのだが、しかしなぜか9条の会は突然手を引いてしまった。友人も仕事があり参加は出来なくなっていた。

 津田塾の関係者(村山アツ子さん)はなんとかできないかと大変お困りの様子だった。内情はベアテの1回の講演料は最低でも○○万円ぐらいだった(しかもドル建てでの支払いしか受け付けなかった)し、日本に行くなら最低5カ所以上の設定が必要と言うことで行きづまる。父に話すと恵泉女学園・桜美林大学・青山学院女子短大学に話を付けてくれた。

 ベアテとはメールでやりとりする。最初は私が書いたがらちがあかないので父に頼む。ベアテは若い学生に話ができると大喜び。日本で話したことがたくさんあったようだが、いつも高齢者ばかりだったとか。(彼女はキリスト教徒では無かったので学校関係に入り込むチャンスが無かった)そして最後には清瀬は特別価格で良いと言ってくれた。

 しかし彼女の夫が9条の話をするなら出さないとクレームを付ける。2007年だった。彼の話では9条の話をベアテがするとCIAが動き、ベアテが危ないというのだ。日本人としてはにわかに信じられない話だったが、私が聞きたいのは24条だったので、24条だけの話と言うことで承諾してもらった。条件はボディーガードを付ける事だった。私の息子は182cm柔道部だったので、黒いスーツでそれらしく立ち、メールで配信。彼は納得した。

 ベアテはすごく魅力的で日本語も上手。どこででも歓迎され講演会の後には学生との交流会もして、大満足だった。私もホテルでいろいろな話を個人的にも聞く事が出来、父とも打ち解け彼女と父は歌ったりしてたのしい時間を共有した。彼女の誕生日もアイレック関係者と一緒に祝うことができた。

 彼女との出会いも楽しい思い出である。

 

 アイレックまつりの講演会のあと、ホテルまで車で送っていった、別れるときにベアテは私の手を握って言った。

「いづみ、遠慮しないで何でもやりなさい。私の事も呼べたでしょ!本気でやろうとすればあなたには何でもできる力がある。本当よ。やれない事なんてなにも無いのよ。大丈夫自信を持ってやりなさい!」

そしてもう一度手を強く握って手を振った。

「いづみありがとう!またね」

 

 私は、そんなこと言ったって何ができるのだろう?と心で思った。

 でも今になって、何だか彼女の言葉が私の心に強く響いてきた。

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